2021/06/26 07:29
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本日の作品は金沢を舞台に制作した、高さ90センチ、幅8メートル近い大作「おめでたい日々」です。住民はウサギ、観光客はカエルとして描かれています。クスッと笑ってしまうようなシーンもあり、作家のユーモラスで時にアイロニカルな視点が感じられる作品です。今回の展覧会を見た方が口々に言われるのは「ユニークな発想力と豊かな想像力」についてです。
ストレートに描かれていないのに、と言うより描かれていないからこそ、金沢という土地の持つ個性がこの一作で伝わるように思えます。それは金沢だけでなく京都やパリなど観光都市が共通にもつ匂いのようなものではないでしょうか。人間の様子をウサギとカエルたちに置き換えることで見た人が感じとる想像の範囲が広がり普遍性に導かれるということかも知れません。
今回の展示を通じて、見れば見るほど見えないものが見えてくる長友作品、ということを強く感じます。たくさんの方に繰り返し見て頂きたい作品です。過去に長友作品を求めている方がもう一点、とリピートされる理由もこの辺にあるのでしょうか。小さなサイズのように簡単に個人宅には飾れないであろうこの作品、お知り合いのお店や公共のスペースでこの作品がフィットするような場所をご存知の方がいらしたらぜひご一報ください。